妊娠と聞くと真っ先に「つわり」を連想される方は多いと思いますが、
妊娠中にはそれ以外にも様々なトラブルが発生します。
そのひとつが「肌トラブル」です。
妊娠するまで、あるいは経験するまで知らなかったという方は多いと思います。
では、どのようなことが原因で起こるのでしょうか。
妊娠すると、プロゲステロンの分泌量が増えます。
プロゲステロンには皮脂の分泌を促進させる作用があり、角質を厚くする働きがあります。
その結果、プロゲステロンの分泌が増加する黄体期には特に皮脂が過剰となり、ニキビができやすい状態になります。
さらに、妊娠中はホルモンバランスや子宮による圧迫で便秘傾向にあり、
この「便秘」がニキビ誘発に関連しているとも考えられます。
便秘により、便が腸内に長時間停滞すると有害物質が蓄積されて、
その毒素が血液を巡って全身を辿り、お肌を潤すために必要な
ビタミンやミネラルなどの栄養素が吸収されにくくなります。
しかし、妊娠を悩ませる肌トラブルはニキビだけではありません。
妊娠中に分泌増加するのが、エストロゲンとプロゲステロン。
これら2つのホルモンはメラノサイトという細胞を刺激する役割を持ちます。
この細胞が刺激されて分泌されることで、メラニンが生産されます。
メラニンは紫外線から肌を守るために働き、シミやそばかすの原因となります。
メラノサイトが多い腋下や乳首などは特に黒ずむ傾向にあります。
「妊娠中は仕方ない」と諦めたくない方のために、
今回は肌トラブルの対策をいくつかご紹介します。
●便秘予防
・食物繊維を含む食べ物や水分摂取を意識する。
腸内に滞在した便は固くなり、時間が経過すると排泄がより困難となります。
食物繊維や水分を過剰に摂取する必要はありませんが、意識を高めるだけでも予防に繋がります。
・適度な運動をおこなう。
便秘予防には腸の活動を活発にする必要があります。
ゆっくりと過ごしたい妊娠期ですが無理のない範囲での運動も大切です。
●紫外線や妊娠線対策
外出はできるだけ天気の良い日にしたいとお思いでしょうが、日中は日差しが強く、
想像以上の紫外線を浴びていたということも。
外出時には日焼け止めや帽子、日傘などを利用して紫外線対策に努めましょう。
メラニン色素の働きを抑制する作用がある「ビタミンC」の摂取も、
肌を美しく保つことに効果的です。
緑黄色野菜や果物に多く含まれていますので、積極的に食事に取り入れてみてください。
妊娠線への対策には、急激な皮膚の伸張に対応できるように、
皮膚を柔らかくマッサージすることが効果的です。
●清潔に保ち、保湿する
とても敏感な妊娠中のお肌。
洗顔や入浴の際にはゴシゴシと洗うのではなく、できるだけ刺激を与えないよう洗って、
ぬるま湯でやさしく洗い流しましょう。
オイルやクリームを用いて、こまめに保湿しましょう。
肌に負担が少なくご自身の肌に合ったものを使用してください。
ただでさえ心身ともに不安定になりがちな妊娠期。
まずは無理のない範囲から取り組んで、肌のトラブルで悩まない快適な
マタニティライフを過ごしていただきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました✨
ウーマンズヘルスケア研究会
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