今回は女性に多く、かつ誰でも起こりうる尿失禁についてお話ししたいと思います。
尿失禁は、40歳以上の女性の3割以上に起こっているとの報告がありますが、
30代で2割と若い女性でも尿失禁を認めることがあります。
解剖学的にも女性は尿道が短く直線的な上に妊娠・出産、ホルモンの影響で
骨盤底筋が緩みやすいということが女性に多い原因としてあげられます。
尿失禁は、尿が漏れることをコントロール出来ない状態でありいくつかのタイプがあります。
腹圧性尿失禁
咳やくしゃみ、笑いすぎた時、重たい物を持ち上げた時など腹圧がかかった際に尿失禁してしまう症状
切迫性尿失禁
急に尿意を感じてトイレまで我慢できず失禁してしまう症状
切迫性尿失禁の場合は過活動性膀胱を伴うことが多いです。
他には両方を併せ持つ混合性失禁もあります。
尿失禁の原因としては、腹圧性尿失禁では主に骨盤底筋の低下があげられます。
これは加齢や閉経に伴う筋力低下だけでなく、妊娠・出産に伴う損傷や位置の低下により起こります。
予防・改善策としては、骨盤底筋トレーニングがあげられます。
骨盤底筋トレーニングは予防として起こる前に行うと効果的ですが、
実際に尿失禁を認めてからでも骨盤底筋トレーニングを行うことで改善の見込みがあると言われています。
期間は一般的な筋力トレーニングと同様に3ヶ月以上の継続が必要です。
過活動性膀胱を伴う切迫性尿失禁の場合は、水分摂取のコントロールや膀胱訓練をおこないます。
その他には薬物療法やホルモン補充療法等ございます。
不安でパットを使用していたりと尿失禁で悩んでいる方が多い反面、
若い時期では失禁ということを受け入れたくないとこや恥ずかしいということから
人に相談することや受診することはせず一人で悩んでいる方も多いようです。
実際に腹圧がかかる運動での尿失禁の経験から趣味への参加が減ることや尿失禁の不安やにおいを気にすることで結果的に活動性の低下、QOLの低下を認めるケースも少なくありません。
まずは、今後起こりうる可能性があることを知っておくこと、軽度の方が改善の見込みは高いため
早期からの骨盤底筋トレーニングを行うことでより良い生活を送っていただけたらと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました✨
ウーマンズヘルスケア研究会
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