女性のがんときくと、乳がんや子宮がんが思い浮かびませんか?
実は女性のがん死亡率の1位は大腸がんです。
調査では、女性のがん死亡率1位大腸がん、2位肺がん、3位膵がん
がん罹患率は1位乳がん、2位大腸がん、3位胃がんと大腸がんは死亡率、罹患率ともに上位を占めています。
今回は、大腸がんについて簡単に説明し、最後に早期発見と予防についてお話ししたいと思います。
◼︎大腸がんとは
大腸がんとは、盲腸、上行結腸、横行結腸、S状結腸、直腸に認めるがんのことです。
大腸は、栄養分の吸収や水分の吸収を行い残りの不要物を排泄物として運ぶ働きがあります。
◼︎発症年齢
発症年齢は30代から増え、50代になるとさらに増加していきます。現在ではピークは70代と年代が高くなってきているようです。
◼︎原因
大腸がんは細胞の中にある遺伝子の異常が蓄積されて発症するといわれています。
遺伝子の異常を引き起こす原因として家族歴や食生活があり、増加している原因として高齢化などがあります。
◼︎症状
大腸がん初期では自覚症状や身体症状を認めにくく気づきにくい病気と言われています。
また、発生部位により症状も変わってきます。
直腸やS状結腸がんでは、下血・血便や便秘・下痢、便が細くなるなどの症状を認めます。痔とも間違えやすいです。
盲腸・上行結腸・横行結腸がんは、腸管の直径が太く便も柔らかいため気づきにくい部位といわれています。
症状としては、貧血、腰痛、腫瘤などがあります。女性はこの部位にがんが出来やすいようです。
◼︎検査
便潜血検査や内視鏡検査があります。
基本的には便潜血検査が陽性であった場合に内視鏡検査がすすめられますが、
盲腸〜横行結腸までの右側のがんの場合陽性とならないこともあるため
貧血等の症状があればかかりつけ医に相談し、定期的に検査を受けるとこが大事です。
◼︎治療
治療はステージにあわせて、外科的手術、放射線療法、化学療法を行います。
主な治療は外科的手術で腸を切除します。
手術は腹腔鏡手術と開腹手術があり、腹腔鏡手術では傷も小さく施設によっては日帰りで可能なところもあるようです。
大腸がんは、積極的な治療を行うことで、5年生存率はステージⅡで90%、ステージⅢで80%以上と他のがんに比べて生存率が高いがんでもあります。
それだけ早期発見や予防も大切であり、意識的に検査をすることが大事です。また、再発リスクもあるため治療後も定期的に検査を受けることが重要です。
◼︎大腸がんを早期発見し予防するには?
大腸がんの原因としては、遺伝、食生活の欧米化や高齢化があげられていますが、具体的に大腸がんのリスクが高くなる因子は何があるのでしょうか?
検査を受ける他にリスクが高くなる因子を知り、気をつけて防ぐことが出来ればいいですよね。ここでいくつか紹介したいと思います。
<大腸がんの高リスク因子>
①遺伝性
大腸がんは遺伝子異常が蓄積されることでおこります。
元々家族に大腸がんの方がいる場合リスクが高まると言われています。
特に大腸がんの家族歴がある方は早期発見のためにも定期的に検診を行うことや人間ドックなどで内視鏡検査を行うをおすすめします。
②生活習慣
・食物繊維
食物繊維の不足が大腸がんのリスクを高めてしまいます。
逆に食物繊維を多く含む食品を摂ることやカルシウムを摂ることで大腸がんのリスクを低下させることが出来ると言われています。
・加工肉や赤身の肉の摂取
1日にベーコンやハムなどの加工肉を50g以上毎日食べると大腸がんになる確率が18%高まるとWHOで発表されています。
食習慣の変化により加工肉を食べる機会が増えていますが、和食では毎日50gの加工肉を摂取することはないですね。
食事の欧米化によりリスクは高くなっていますが、お肉中心の食事や加工肉などの摂取を毎日続けないことだけでも気をつけるといいですね。
・肥満
肥満の人は、標準体重で内蔵脂肪の少ない人に比べて大腸がんになるリスクが3倍と言われています。
また、運動をしている人は大腸がんになりにくいといわれ、全く運動していない人の半分程度との報告もあります。
屋外で運動することでビタミンDが多く合成されることもリスクを減らすことに繋がるようです。
急に食生活を変えることは難しいと思いますが少しずつでも意識して食物繊維の多い野菜やカルシウム、ビタミンDを含む食品を摂り、
適度に運動することで予防になりますね。
また、定期検診や血便などの症状が出た際の早期受診をおすすめします。
最後までお読みいただきありがとうございました✨
ウーマンズヘルスケア研究会
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