コーヒーを飲む習慣がある女性はとても多いと思います。
仕事や家事で、一息つくときにコーヒーを飲みたくなる方も多いのではないでしょうか?
しかし、妊娠すると、コーヒーに含まれる、カフェインの影響も気になります。
実際、カフェインにはどのような作用があるのでしょうか?
一日、どのくらいの量までなら大丈夫なのでしょうか。
コーヒーなどに含まれるカフェインは、神経の働きに影響を及ぼし、中枢神経の興奮を高め、眠気を覚ましたり、
利尿作用を発揮したり、血圧を高めたりなど、様々な働きがあります。
【カフェインの作用】
1 中枢神経興奮作用:感覚需要や精神機能を高め、眠気や疲労を除去し、運動機能を高める
2 骨格筋に対する作用:疲労感を抑え、活動性を増大。骨格筋に直接作用し、筋肉の収縮を増強
3 心臓に対する作用:心筋に直接作用し、収縮量、拍出量を増加
4 利尿作用:腎臓の血管を拡張させ、腎臓への血流量が増大し、尿の生成を促す
5 胃酸分泌を促進
6 基礎代謝を増加
コーヒーは適切に摂取すれば、がんを抑えるなど、死亡リスクが減少する効果があるという科学的データもでていますが、
カフェインを過剰に摂取し、中枢神経が過剰に刺激されると、めまい、心拍数の増加、興奮、不安、震え、不眠が起こります。
消化器官の刺激により、下痢や吐き気、嘔吐する事もあります。
妊娠中にはカフェインを分解、排泄するのに時間がかかります。
また、カフェインは胎盤を通過するため、肝臓の機能が未熟な胎児の体内に高濃度のカフェインがとどまることになります。
カフェインは胎盤に流れる血液の量を減少させますが、胎児の発育については関連があるのかははっきりしていないのが現状です。
しかし、報告によると、妊娠中にカフェインを飲む量が増えるほど、流産、死産、早産のリスクが高まる事がわかっています。
カフェインの摂取量が1日150mg未満の妊婦と比べて、300mg以上摂取する妊婦は流産のリスクが2倍、
コーヒー1日8杯以上で死産のリスクが高くなるという報告があります。
食品からのカフェイン摂取に関しては、国際機関などにおいて注意喚起等がなされています。
世界保健機構(WHO)は、2001年にカフェインの胎児への影響はまだ確定はしていないとしつつも、
お茶、ココア、コーラタイプの飲料はほぼ同程度のカフェインを含んでおり、
また、コーヒーはその2倍のカフェインを含んでいることから、妊婦に対し、コーヒーを1日3~4杯までにすることを呼びかけています。
また、英国食品基準庁(FSA)では、2008年に妊婦がカフェインを取りすぎる事により、
出生時が低体重となり、将来の健康リスクが高くなる可能性があるとして、妊娠した女性に対して、1日あたりのカフェインの摂取量を、
WHOよりも厳しい200mg(コーヒーをマグカップで2杯程度)に制限するように求めています。
【カフェインを含む飲み物と、その量】
・コーヒー1杯(200ml)約100~140mg
・紅茶1杯(200ml)約75mg
・煎茶・ウーロン茶1杯(200ml)約40mg
・玉露1杯(200ml)約320mg
・エナジードリンク(250ml)約80mg
・プレーンチョコレートバー(50g)約25mg
カフェインの過剰摂取には気を付ける必要がありますが、基本的にカフェインは摂取量にさえ気を付けていれば、すぐに悪影響が及ぶというわけではありません。
飲む回数や量に気をつけることが大切です。
また、コーヒーが飲みたい場合には、デカフェやカフェインレスの飲み物を選ぶのも良いと思われます。
最近では、コーヒーショップなどにも、用意されている事が多いようです。
ノンカフェインの飲み物としては、たんぽぽコーヒー、ゆず茶、麦茶、ハーブティではルイボスティー、ローズヒップティーなどがあります。
コーヒーが大好きな妊婦さんも、ストレスを溜めすぎないように、工夫をしながらうまく付き合っていければいいですね。
最後までお読みいただきありがとうございました✨
ウーマンズヘルスケア研究会
お問い合わせ先
📩 E-mail womans.hc.study@gmail.com
* 公式LINE@