月経と無月経

月経とは、毎月28〜38日の周期で起こり、プロゲステロンによって厚くなった子宮内膜が剥がれ落ちるために出血が起こります。

 

この月経は身体の状態を教えてくれます。

 

■経血の色

色が薄ければ貧血であることを示します。

また、血液循環が悪く経血が排出されるまでに時間がかかってしまうと経血は黒っぽくなります。

 

■形状や量

レバー状であったり、量が多ければ、子宮内膜症や子宮筋腫などの可能性があるとも言われています。

その他、食生活を表し、糖が多い食事を続けているとドロドロし、排出されにくくなるため、生理痛へも繋がります。

 

月経トラブルの中でも今回着目したのが

『無月経』

若い女性に多いと言われています。

 

無月経には2種類あり、18歳になっても初経がない場合を『原発性無月経』、3ヶ月以上月経がない場合を『続発性無月経』と言います。

 

■原発性無月経

卵巣形成障害や染色体異常などにより発症します。生殖器の異常など、先天性のものが影響しています。

その他にも中枢系や副腎、甲状腺による内分泌系の異常の場合もあります。

 

こちらはホルモンや外性器のチェックを行い、無月経の原因となるものに対してそれぞれ治療を行います。

排卵を誘発することで、将来妊娠することも可能となります。

 

■続発性無月経

無月経の中のほとんどが続発性無月経といわれています。

 

こちらの場合は、過度のダイエットや拒食症などにより、5〜10kg以上体重が激減し、

視床下部のホルモン分泌に支障を来し、ゴナドトロピンが分泌異常を起こすことが原因だと言われており、多くがこれに当てはまります。

 

このような原因から、新体操やフィギュアスケートなど体重制限のある女性アスリートにも無月経は多くみられます。

これらの女性は無月経により骨量が減少し、疲労骨折を起こすこともあります。

 

また、その他にもストレスが原因で無月経に繋がることもあります。

月経を誘発するのが女性ホルモンですが、女性ホルモンはステロイドホルモンです。

 

そして、ステロイドホルモンは抗ストレスホルモンの成分でもあります。

そのため、ストレスが多いとステロイドホルモンは抗ストレスホルモンに働くため、

女性ホルモンの分泌は止まります。

 

更に、無月経であることを長期的に放置することによってエストロゲンの分泌が低下し、将来不妊や骨粗鬆症のリスクを高めてしまいます。

特に、月経周期が安定していない思春期にダイエットを続けることは注意が必要なのですね。

 

加えて、エストロゲンの分泌が低下することで40歳未満の女性が閉経する『早発閉経』を引き起こす可能性もあります。

ですから、無月経であったり、月経周期が徐々に長くなっている場合は医師に相談することをおすすめします。

 

無月経を引き起こさないためにも、無理なダイエットには注意し、栄養バランスがとれた食事や適度な運動を行い、健康管理をしましょう。

更に、ストレスも無月経に繋がりますので、ご自身に合ったストレス発散方法で日々生活を送っていきましょう。